今月も、「#はてなスマホ写真部」のお題が出ました。
早速、行ってみよう♪
今回も真面目だよ。
青い果実
この度、ある案件のプロジェクトチーム(そんなたいそうなものではないが)で
A先輩の補助を命じられた。
A先輩は、私が入社した頃からの付き合いで、会社で言う、創業メンバーの一人。
歳は2つ上で、普段は別のチームのリーダーをしている。
会社では、そこそこ重鎮さんでもある。
ただ、私はこいつが大嫌いである。
こいつの嫌なところを100個挙げろと言われたら、3分で書きなぞることが出来るかも
しれない。
A先輩とは、挨拶と業務に必要なこと以外は、話すことはない。
それまで、あれだけ親しくしていた先輩を、ある日突然嫌いになってしまった話。
青写真も描けぬ日々
これは、私が20代半ばの頃のお話。
当時、今の会社に入社して、まだまだ丁稚奉公をしていた頃。
若いくせに、プライベートの楽しみも考えられないほど、周囲に後れを取らないように
仕事を覚える事だけに必死になっていました。
当時の会社は、名ばかりの会社で、社長始め、全員が日銭を稼いでいる、会社とは名ば
かりの組織でしたね。
将来の青写真も描けぬ日々。
ただただ、その日のお金を稼ぐための、仕事をこなす毎日。
不安と不満だけが募っていく。
そんな悪環境の中、先輩たちの優しさに支えられていたのは、今でも覚えています。
飲みに行く金もなく、海や公園でみんな集まって、安い酒を買ってきては、
愚痴を吐き、自らの境遇を嘆いていた。
それでも、道標もない将来を、語らいましたね。
A先輩もその一人でした。
青春の1ページ
その頃、私は、社内に、気になる女性がおりました。
お局ちゃんです。
好きでした。気が付けば好きになっていた。そんな感じでした。
ただ、お金もない。いい車も乗れない。お洒落も出来ない。
何もない自分に自信なんて持てるはずもなく、彼女に踏み込むことは出来ませんでし
た。
「隠れ片思い」でいい。そう自分に言い聞かせていました。
この気持ちは、周りにも隠していたのですが、バレていたようです(笑)
A先輩も気付いていたようで、
色々と相談に乗ってくれましたし、励ましてもくれました。
それが、嬉しかったですし、彼女への想いを吐き出せる貴重な人物でした。
ここで、ちょっとのろけ話を(笑)
私が唯一、楽しみにしていたのが、短時間ではありましたが、
お局ちゃんと二人っきりの時間でした。
当時、夜勤が多く、事務所に帰ってくるのが朝の7時頃。
一度、眠気に勝てず、更衣室にあるソファーで寝ていたところ、
出勤してきた彼女が、毛布を掛けてくれ、目覚めのコーヒーを入れてくれました。
些細なことですが、幸福感MAXです。
味を占めた私は、夜勤帰りには必ずソファーで寝るようになりました。
毛布もわざとはだけさせてね(笑)
この頃から、構ってちゃんなんですよね。
青息吐息
そんな、子供のような行動を続けていた、ある日のこと。
その日も同じようにソファーで寝ていました。
すると、事務所の方から話し声が聞こえてくるのです。
狭い事務所ですから、声は、はっきり聞き取れる。
しかも、ソファーは更衣室にあるので、私が寝ている事など想像もしていないの
でしょう。
声の主はA先輩。
朝から、お局ちゃんに愛の告白
やり取りの、一語一句に聞き耳を立てました。
音を立てないように、、、自分の鼓動の高まりさえも抑えようとした。
特にお局ちゃんの言葉には一喜一憂していたことは覚えています。
結果はフラれてやがりました。
でも、先輩が出ていき、いつものコーヒータイムは気まずかったです。
もしかしたら、私が起きていたこと、二人の話を聞いてしまったことをお局ちゃんも気
付いていたかもしれません。
こういう時は、良いようには考えられないもの。
悪い方へ悪い方へ考えてしまう。
何故、私の彼女への想いに対して、背中を押すような発言をしていたのか?
何故、自分も彼女に思いを寄せていることを言ってくれなかったのか?
もしかして、私に探りを入れていただけ?
これは単に「裏切り」じゃないの?
時間が経つにつれ、不信感だけが大きくなっていきました。
青天霹靂
あの出来事以降、あれだけ仲が良かったA先輩を、私は避けるようになりました。
先輩は自分が避けられる理由が分からない訳ですから、いつも通り声を掛けてください
ました。
私も、先輩ですから、無視は出来ません。
それでも時間と共に、距離が出来き、いつしか話すこともなくなりました。
先輩を始め、周りは不思議に思っているでしょう。
お局ちゃんは、気付いていると思いますが、私が何も言わないので、向こうも
その話題には触れて来ません。
まぁ、後悔が無いと言えばウソになります。
後悔しているのは、あの時、息をひそめて、動けなかったことです。
きっと、お局ちゃんもA先輩も、自分にとって大切な人だったのでしょうね。
両方失いたくないという気持ちに負けて動けなかった。
「俺の女に何言い寄っとんじゃ」と言えなかった。👈彼女でもないけどね
「先輩、お局ちゃんの事を好きやったんかいな」と笑い飛ばせなかった。
結局、自分が傷つきなかっただけなんですよね。
ビビっていただけ。
ほんと、私は青い青い、未熟な人間だっただけ。
誰も悪くないのです。
それが解っていて、現状を変えることが出来ない。
いい年して、心の果実はまだまだ、青いままです。
でも、大人になる気もありません。
だから、A先輩とは仲直りする気はございません( ̄▽ ̄;)
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