Vol.97 おさんぽふぉと ~時の流れ~
我が家の隣の土地は畑です。
もう80代くらいの、ご夫婦が管理されています。
近所でも有名な不愛想なご夫婦です。
お住まいではないですが、それでも「お隣さん」ですから、挨拶は欠かしません。
「おはよう」「こんにちは」程度でしたが、返事が返って来るようになったのは
比較的最近じゃないかな。
きっかけは、畑にある花や、農作物の写真を撮りたくて、声を掛けるようになったから
なのかな?
特にご主人は、話してみると気さくで話しやすい人です。
元々、ここいらで農業をしていたそうですが、時代の流れなのでしょう。
土地を売却し、その土地が宅地に変わっていったそうです。
「昔はここいらの土地は、ウチのもんやった」
「おかげさんで、不自由せんけどな・・・」
ご主人がたまに口にする言葉です。
いい車に乗って、いい時計をして、いい服を着て、、、そんな人なら
嫌味に聞こえてしまう言葉も、
言葉が悪いですが、
このご夫婦は、古びた軽トラに、古びた作業着、JAの帽子という、
どこからどう見てもお金持ちには見えない。
近所のスーパーで見かけてもいつもこの格好。
だからこそ、ご主人の言葉には重みと哀愁を感じます。
時代の流れとは言え、自分の代で、ご先祖さんの残してくれた土地を
切り売りしてしまうのは心が痛む選択だったのでしょう。
贅沢もせず、自分たちを律して生活されているのでしょうかね。
このご夫婦の代が終わると、この畑も宅地に変わってしまうかも?と思うと
少し寂しい気分になりますね。
\\応援よろしくお願いします//
👇👇愛のクリックを👇👇