今週のお題「怖い話」
こんにちは、大笑です。
お盆休みも最終日ですね。いかがお過ごしでしょうか?
今週のお題「怖い話」についてお話ししたいと思います。
初めにお伝えしますと、私は霊感の類は全く持ち合わせておらず、霊体験は経験が有り
ません。今回、お話するのは、本当にあった話なんです。ただ、恐怖か?といえばどう
なのか解りませんが、小学生の頃の昔話なのですが、かなり鮮明に記憶しております。
しばしお付き合いください。
公園の老婆
私が、小学生の頃に住んでいた家の近くに、小さな公園がありました。近所の子供は自
然とこの公園に集まり、遊んでいました。
その公園のすぐ横に、とても古い木造文化アパートがありました。
そのアパートには、「公園のばあちゃん」と子供から呼ばれ、いつも2階の窓から子供
が遊んでいるのを見てニコニコしている可愛らしいおばあちゃんが住んでいました。
おばあちゃんの部屋は、通学路の道路に面しており、学校の行き帰りに「おはよう」
「こんにちは」とよく声を掛けてくれましたが、それ以外は話をしたことはなかったと
思います。
夏休みのある日
私が小学生低学年のある夏休みに、弟と一緒に公園で遊んでいた時にその事件は起こり
ました。
弟が私に「兄ちゃん、おばあちゃんが呼んでる」と言ってきました。
公園からおばあちゃんの部屋の窓を見上げると、おばあちゃんが手招きしているので
す。弟と何も考えずに、おばあちゃんの部屋まで行くことにしました。
木造の建物で、階段も木造だったので、
昼間だというのに、薄暗く「ギィ~ギィ~」階段を上る時に出る音が何とも不
気味でした。
ドアの前に着いて、ドアをノックしても、おばあちゃんは出て来ませんでした。
しばらくしても出てこないので、帰ることにしました。
階段を半ば降りたとき、、、、
その時です(;゚Д゚)
「ガチャーン」
ドアが少しだけ開き、ばあちゃんの手だけがドアの隙間から出てきたのです。
弟「兄ちゃーん」
弟の声にならない悲鳴がし、よく見ると弟の腕をドアから出てきた手が掴んでいたので
す。
婆「開けてぇ~ドアを開けてぇ~」
いつもニコニコしていたおばあちゃんの声とは全然違う声でした。
しかも、時折ドアの隙間から見えるおばあちゃんの目がとても怖く感じ、ドアに近づく
ことすら出来なかったです。ほんの数秒?数十秒?全く動けませんでした。
隙間から見える目が本当に恐ろしかったです。
弟「ぎゃぁぁぁ~」
婆「開けてぇ~」
二つの叫び声が、さらに私をパニックに陥れました。
ただ、弟を助けなければという気持ちが、少し上回っていたのでしょう。
ドアの前まで行き、おばあちゃんの腕を掴み、
私「離せ~っ」「離せ~っ」
私も弟同様に半べそをかきながら叫んでいたそうです。
ようやくおばあちゃんの手が、弟から離れました。
婆「開けて~」「ドンドンドン」
おばあちゃんはドアをドンドン叩き始め、私たちはいつ出て来るかわからない、おばあ
ちゃんの手に恐怖し、その場から動けませんでした。
しばらくして、ようやく気付いたのですが、ドアは外からチェーンで開けることが出来
なくしており、ドアを開けても、ようやく腕が出るくらいの隙間しか開かないようでし
た。
おばあちゃんがドアから離れたのか、静かになったので、恐る恐るドアから離れ、階段
を降りました。
二人とも、おばあちゃんの部屋の窓は見ることも出来ず、そのまま家へ帰りました。
家に帰り、母親にその話をすると、あのおばあちゃんは、娘さんと住んでいて、昼間は
娘さんが勤めに出ていて、おばあちゃんが一人出ていくと危ないので、外から鍵をして
い、出れなくしていたそうです。今でいう「認知症」のおばあちゃんだったそうです。
お盆で、弟と会った時に、その話をしたのですが、二人とも鮮明に覚えていました。
今では笑い話ですが。
最後までお付き合いいただき有難うございました。